用いられ方の可能性、プロポリス研究動向 -大翔-
(カールソン・ウェード著)
プロポリス・自然の活力源・蜜蜂の巣から贈られた奇蹟の物質より
--古代人によって用いられた物質--
 

 この強力な物質は何十世紀の間、いわゆる"不治"の苦痛を治療するため用いられてきました。

 ヒポクラテス(ギリシャ人の医者で、医学の父と考えられている。460-377BC)はこの物質を外、内傷に痛みや潰瘍の治療に用いたことをのべている。

 プロポリスを創る蜜蜂は、古代エジプトの花瓶に描写されており、そこにはしばしば蜜蜂の姿が王の称号と織り混ぜて描かれている。又、勇者への褒美として贈られる装飾品のモチーフとして用いられている。
 古代エジプト人はプロポリスを多くの苦痛を直すために用いていた。

 ジュピター(ローマ神話の主神)は治療に用いるための、この奇蹟の物質を創るため美しいメリッサを蜜蜂に変えたという伝説がある。

 ローマ人による認識:  ローマ人の学者のPlinyは、(A、D23-79)彼の膨大な書、ナチュラルヒストリーの中で、プロポリスの様な樹脂の使用法について数多く言及している。
 Plinyはこう書いている"最近の医者はプロポリスを用いている。その理由は、プロポリスは肌に深くささったとげやあらゆる物質を取り出し、炎症を軽減し、角質化したものをやわらげ、治療不能の様に思われる痛みを治癒するからである。

 バイオフラボノイド: 自然治療として、プロポリスの力は豊富に集中して含まれるバイオフラボノイド群(ビタミンCの効力を高める1群の栄養物)によるといってもよい。最近フラボノイドは毛血管組織の治療、血管のもろさや血管壁の透過を改善すると考えられている。

 すなはち、血管拡張や利尿剤として作用し、病気に対抗するのに必要であると考えられています。医学界ではフラボノイドの一部はビタミンPとして言及されている。

 バイオフラボノイドの重要性: 自然療法医であるPaavo Airolaはその価値を強調して"過去30年間フラボノイドの予防医学及び治療特性に関して、多くの調査企画や医療研究がなされてきた。
 500以上のフラボノイドについての科学資料が世界中の有名な医学刊行物に発表された。

 臨床報告は、バイオフラボノイド治療が、もろもろの多くの病気に有効であることを指摘している。

 生命エネルギーの源:

 ニューヨークのバーレーコツテツジのJohn Diamond医師とThe International Academy of Preventive Medecineの学長はプロポリス特有のいくつかの素晴しい恩恵を知ったと話している。

 "試飲したすべての天然栄養補助食品の中で胸線を最大に強化し、結果として「人生のエネルギー」を最も高めるものは蜜蜂の樹脂、別名蜜蜂のプロポリスである。

 "この物質がヨーロッパ諸国で臨床実験に用いられているものです。長年の間プロポリスはバクテリア、ビールスや菌類に効果があることが証明されてきた。その理由は現在では、プロポリスが胸線を活性化し、免疫系を活性化することで知られている。"

 科学者は強力な胸線をもつことが重要であることを認めている。胸線は頸の付け根にあって、病気や感染に対抗する免疫を作る白血球であるリンパ球の生成部分からなりたっている。

 細胞や血流をきれいにする:

 ヨーロッパの科学者のV.A.Balalykinは蜜蜂のプロポリスが血液細胞をきれいにし活性化する力があり、有害なバクテリアを除去する能力があると報告している。

 基礎事実:

 科学者によってつぎの様なステートメントが発表された。文章から引用した事実に基づき、我々は次のように結論する。蜜蜂のプロポリスは殺菌力、抗毒素、抗炎症や麻酔の特性を持つ医学的調整食品である。加えて、胃の分泌機能を正常化する。

 パリのソルボンヌ大学のRemy Chauvin博士は

 "しかし、驚くべき事は蜜蜂のプロポリスはバクテリアに対しほぼ100%殺菌作用があることです。他のどの抗生物質も100%の殺菌作用をもっていない。
 私は人類にとってプロポリスの強力な特性や潜在力を認識する。問題は答えを発見することだ。プロポリスの導入によって、いつの日か、多くの科学薬品を廃棄し、それによる副作用を阻止することができるであろう。
 プロポリスは、身体の自然抵抗力を増加することにより、自己免疫系を刺激し感染に対して作用する。"

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最新プロポリス研究動向 

  プロポリスは本格的な学術研究は始まったばかりですが、様々な分野の研究がすすめば画期的な薬剤が作られることが期待されます。

 プロポリスの効果は、経験的にしられており、多くの難病がなおったという報告もありますが、学術レベルでの本格的な研究はまだまだあまりなされておりません。

 臨床例にしても医師の客観的な報告よりも患者自身による報告が多く、実際プロポリスがどれだけ効果があったかについては、疑問が残るものが少なくありません。

 ヨーロッパとくに東欧諸国では古くから民間薬として使われ、抗菌、抗炎症に対する実験研究や臨床報告が医師によつて確認されています。日本では正体が明らかでない健康食品を研究対象にするのは非常に難しいといわれています。

プロポリスは成分が非常に多く含まれ、バラツキが大きいことがその理由のようです。

●1991年のガン学会で国立予防衛生研究所の松野哲也博士は「プロポリスに含まれる殺ガン細胞物質の単離・精製」という発表しています。

 単離殺ガン物質とは、細胞の増殖を防ぎ、高濃度になると細胞を死滅させるケルセチン、ガン細胞に強い損傷を与えるカフェイン酸フェネチルエステル、ガン細胞の遺伝子に働くクロレダン系ジテルペンの3種類です。

 ナチュラルキラー細胞はウィルス感染細胞や腫瘍細胞を破壊する働きを持ちます。ガン症状がある場合、ナチュラルキラー細胞の働きは低下することが知られています。ガン細胞が生じてもナチュラルキラー細胞の働きが正常であれば、ガンの進行をくいとめガン細胞を殺してしまいます。

●米国ではガンに対する治療法として、科学療法以外の食事療法や薬草療法、行動療法など自然治癒力を高める療法に関心が高く、アメリカ議会技術評価局から「ガンの非通常療法」という公式レポートが出てるほどです。
 
そのアメリカでもプロポリスの効果に興味が寄せられているようです。しかしアメリカ国内では良質なプロポリスが少なく、日本での研究が期待されています。

 臨床や実験報告は増えていますが、研究はこれからのようです。プロポリスの効果は単にフラボノイドだけでは説明のつかないことが多く、多くの未知の部分が関与しているようです。
 プロポリスの成分を解明し、ガン等難治性疾患の治療に貢献が期待したいものです。プロポリスの薬品化への研究はスタートしたばかりです。

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