代替医療の主役プロポリス -大翔-

 プロポリスは天然の抗生物質といわれていますが「天然の」というところがポイントです。
 生薬とは自然の動植物からとった薬効がある成分を混ぜ合わせてつくった物質です。プロポリスは蜜蜂が樹木や草等から集めた樹液と自らの唾液を混ぜてつくる物質ですので生薬といえます。

 科学合成の物質や医薬品等の場合人体にとっては異物ですが、プロポリスは生薬ですから飲用しても医薬品のような副作用が出ないようですし、逆に医薬品の副作用を軽減することなどから安心して使えます。
 実際に健康維持等を目的として一日プロポリスエキス30〜50滴位を長期間飲用しても、病気の場合には1回にプロポリスエキス約60〜100滴(約2.5ミリリットル)を摂取しますが、それを以上飲んでも害はありません。

 樹液とミツバチの唾液成分
 またプロポリスはミツバチが樹木や草等から集めた樹液と自らの唾液を混ぜてつくった物質ですが、なぜ樹液なのでしょうか? またミツバチはなぜ唾液を使うのでしょうか?
 アリストテレス(古代ギリシアの哲学者)は樹木から流れ出る樹液を「涙」と形容しています。じつは、その「涙」にプロポリスの薬効の秘密が隠されています。それは、樹液には特別の薬効があるからで、ミツバチはそれを本能的に知っているようです。

 ヤニは化学的組成では、「テルペノイドという天然物のグループ(マツヤニ、スギヤニはジテルペン)に入る」と百科事典などには書かれています。ユーカリは樹木の中でもっとも多量のテルぺノイド類を含んでいるといます。
 ミツバチが採取する樹液は、ユーカリやポプラ、マツ、カバノキ、などですが、現在、日本の市場に出ているプロポリス商品の多くは、ユーカリ系やマツ系です。
 次にミツバチの唾液に含まれる成分ですが、ミツバチの咽頭腺から類パロチンという人間の唾液腺ホルモンとよく似た物質が分泌されています。しかしミツバチの唾液成分はまだよく解明されておらずわからないことが多いようです。
 私達の身の周りでもイヌやネコなどは傷を負うと、舌で傷ついた部分をなめています。唾液には抗菌作用や治癒力を高める物質が含まれています。私たち人間も、ちょっとの傷くらいなら唾をつけておけば治ってしまうことを知っています。
 人間を含めた動物の唾液は、生存には不可欠な分泌物です。何万年も生き抜いてきたミツバチの唾液には、まだ多くの薬効が隠れて存在しているかもしれません。
 現在でもプロポリスの有効成分については300〜400種類くらいあるといわれています。しかし、ミツバチの唾液にしても解明されていない部分があり、「プロポリスには末知の薬効成分がまだ数多くある」といわれているのも納得出来ます。

 
医師がプロポリスに興味を抱く理由
 
-名医74人がすすめるガンに効くプロポリス全書より一部引用-
 医師がプロポリスについて関心を示すのは、プロポリスをつくるミツバチに注目してのことのようです。
 ミツバチは太古から今日まで、同じ生態系を維持して生き続けている生物です。つまり長い進化の過程で淘汰されず、子孫を継いできた遣伝学上の奇跡に興味をもつのです。
 またミツバチは病気になってもほとんど治ってしまうことも、病埋学や細菌学上の視点から調べたくなると医師はいいます。
 これについては、薬効のある樹液を集めてくるからではないかという説が有力です。
 また不思議なことに桑の葉を食べる蚕はウィルスによる病気にかからないといわれています。ミツバチも人工飼料で飼育すると病気にかかる確率が高くなるといわれています。
 プロポリスの薬効の秘密も案外、こうした話の中に隠されているのかもしれません。もう一つ医師が関心を示す理由は、プロポリスと人間とのかかわりです。
 例えば、次のようなエピソードがあります。古代のエジプトではプロポリスがミイラの防腐の目的で使われました。古代ギリシャ時代には、怪我、火傷、皮膚炎などに薬効作用があるということで、盛んに用いられました。
 またヴァイオリンの名器として有名なストラディバリウスなどに防腐、接着およぴ共鳴機能を向上させるために使われています。
 古くは2000年以上前に万学の祖といわれたアリストテレスの「動物誌」、その他ギリシャの医学者ディオスコリアスが著した「ギリシャ本草」などの中にもプロポリスについて記載がありますし、古代ギリシャの医学の大成者ヒポクラテスや古代ローマの将軍・博物学者のプリニウスもプロポリスについて言及しています。
 また、「本草綱目」いう中国の明時代の薬物の書物にミツバチの薬効に関する記述があります。
 つい最近では東欧諸国の医師による、プロポリスを用いた臨床例の報告(第30回国際養峰会議での発表)などもあり、医師がプロポリスに関する書物を調べ始めると、その歴史は意外に古くまた同時に、その驚異の薬効に関心が湧き、興味がつきないようです。
 なぜいろいろな専門分野の医師がプロポリスに開心をもち、治療の一助にと考えて使うようになったのでしょうか。
 あるいは助言、指導をするのでしょうか。薬効について、一言でいえぱ、
「体験にまさる事実の証明はない」ということです。科学的なデータがなくても、フロポリスを飲用したことによって、患者の症状が改善したり、ガンが縮小したり、消えてしまった、あるいは延命したという事実がなによりの薬効の証明になるという見方です。
 
またプロポリスは長期に飲用しても副作用がないという事実も、「飲用をすすめる」理由のひとつになっています。こうした事例が医師のプロポリスに対する評価につながっていると考えてよいでしょう。
 腎臓内科が専門の、松村クリニック(東京都)の松村康男院長は、「プロポリスは効果を試す価値があるので飲用をすすめる」といい、次のような見解を表明しています。
 「プロポリスはもちろんのこと、患者さんが試してみたいという民間療法は明らかな害がなければ試してよいと答えることにしています。頭ごなしに否定はせず、何をどのように服用しているかを、正直に答えてもらうことにしているし、もし悪い影響が出たら、すぐに服用をやめるように指導しています。漢方薬については不勉強ですが、副作用が出るものもあり、西洋医学の薬でも、よく効く薬ほど副作用も強く出やすいのです。
 その点
プロポリスは長く飲み続けても副作用は出ません。
 人工透析をしている私の患者さんで、プロポリスを一日10滴くらい飲用している人がいますが、臨床上でも血液検査でも、何も悪い結果は出ていません。
 薬品の開発や医学の進歩も、もともと経験を積み重ねて今日まで続いてきました。そういう意味で、プロポリスに含まれている薬効成分も、いろいろな症状、疾患に試してみて成果を積み重ねてみる価値はあるでしょう」
 ところで、中国の漢の時代に書かれたといわれる漢方の古典『金匡要略』の中に、「未病を治す」という言葉が出てきます。未病とは、まだ病気として症状があらわれない状態のことです。その時点で治療をして、発病を末然に防ぐというわけです。
 名医は、病気になる前にからだの異常をみつけて、すばやく治療してしまいますが、未病に気づかない医者は発病してからあわてて対処法を考える、というわけです。
 患者側も、病状がすすんでから病院に駆け込むのではなく、身体の調子がよくないことに気づいた時点で病院に行くことが理想です。
  また、日常の食生活や生活習慣にも充分に注意して、病気にならないようにするのも、
「未病を治す」ための重要な方策です。

 発病する前に、あらかじめ防ごうという考え方は、西洋医学では一次予防といいます。21世紀は、病院や医院に頼る前に自分自身で「未病を治す」ように心がける予防医学の時代であると考えて、健康管埋をしましょう。
 とくにガン等の生活習慣病は、健康なときから食事や生活の仕方を見直して、病気にならないように自分自身で工夫、努力していかなくてはなりません。
 ここ数年、代替医療や予防医学の立場から、プロポリスの効用を見直す医師が多くなってきました。実際プロポリスを治療に取り入れて患者に使用する傾向は、今後ますます広がるものと思われます。
 その理由は五つ考えられます。
 一つには
プロポリスは自然治癒力を引き出し、免疫力増強作用があること。
 二つ目は、
抗菌・抗炎症・抗腫場作用やそのほか、からだにやさしく効く作用のあることが、生体への機能をつきとめる動物実験で実証されていることです。
 三つ日は、今や
臨床応用の段階でも薬効が試され、とくに治療の難しい病気ほどプロポリスが補完的に使われていて、薬効がはっきりしてきた事例が増えていることです。 最近は、プロポリスを用いた臨床例とその結果を、医師同士がインターネットなどを利用して情報交換しています。
 また、著作物で臨床例を公表する医師も年々多くなってきました。こうした医療現場での応用例がプロポリスの信頼性を高めています。
 四つ目は、患者が主治医に「治療薬とプロポリスを併用してもよいですか」と質間したときに、
言下に否定せず、きちんと答えることが「心の医療」につながるということで、医師自身もプロポリスの知識をもたざるを得なくなってきた、という状況もあげられます。
 それは内科医や漢方医だけではなく、いろんな診療分野の医師に共通していえることです。
 五つ目は世界的な傾向ですが、二一世紀は
「自分のからだは自分で守る」という予防医学の時代といわれています。
 日本でも欧米諸国に遅れて、健康補助食品の意識や目的、定義、表示の仕方など制度の見直しがすすめられ、検討されています。こうした動きの中で、健康・医療の最前線にいる臨床医がプロポリスに無関心ではいられなくなってきたという時代背景があります。

 闘病意欲を培い、病気予坊のために
 予防医学の視点から考えるだけでも、従来より一歩進んだ新しい「プロポリス療法時代」の到来といっても過言ではないでしょう。
 プロポリスを患者に用い始めて2000年9月で7年になったという堀口医院(香川県)の理事長で、全国マイナスイオン学会会長の堀口昇医師は、プロポリスを臨床に用いることは「医学的にも大きな意味がある」と、次のように力説します。
 「たとえばプロポリスの殺菌効果や抗炎症作用などといった薬効は、科学的なデータには乏しいのですが、著効例も数多く、歴史もあります。さらに、体調を崩している生体の回復力と丈夫な身体をつくる体質改善の補助薬としての役目も果たします。つまり、ブロポリスは健康状態をいつまでも保持するための、予防医学の見地でとらえ、飲用してみる価値があります」こうした考え方から、掘口埋事長は患者にプロポリスをすすめるにあたり、次のように、助言します。
 「プロポリスは病気の予防と健康なからだをつくるために飲用するもので、けっして即効性を期待して飲む民間薬ではない」埋事長はその豊富な経験から、プロポリスは医療の進展に貢献できる、ミツバチがつくり出した天然の医薬品であり、「自然療法」の主役であると考えています。 だれでも、病気になれば心身ともに苦痛を感じ、打撃を受けます。とくに、生命にかかわる重度の病気になった場合、患者自身に「病気を治そう」「病気と闘おう」という強い意志が必要です。そうなったとき、患者が病気を克服しようとする強い意欲をもてば、「自然療法としてのプロポリスは、大きな治療効果を与えるものとなる」と、埋事長はいいます。
 今、多くの臨床医の悩みは、ガンなど治りにくい病気に対し、現代の高度な医療技術や医薬品だけで治療を施しても、治癒が困難であるという厳しい現実です。
 そこで注目されているのが
自然療法です。理事長は、「人間が本来持っている自然治癒力を維待し強化するために必要なものは、自然が生み出すもの中からから得るのがよい。 汚染されていない空気、水、植物であり、マイナスイオンもその一例。ミツバチは生命のエネルギーといえる栄養成分を自然から集め、プロポリスのように薬効があり、人間の生命維待に役立つ物質もつくる。その意味でプロポリスは自然療法の主役といってよい」と話しています。
 自然とミツバチからの贈り物であるプロポリスが、患者の闘病意欲につながり、病気が回復に向かえば、患者にとってこのうえない喜びです。
 
プロポリスを治療に取り入れているはほとんどの医師は、自ら飲用を体験しています。
 そして、プロポリスを病気の予防にすすめています。治療では主にガンや生活習慣病、慢性病の患者に用い、さらに再発防正のためにも継続飲用を指導している医師が大半です。
 その中の一人、城後外科(東京都)の城後昭彦院長も次のように話しています。「日常の患者さんの治療で、プロポリスは西洋薬では効き目がないという場合に使うことが多い。
 たとえば、高血圧の患者ざんで、抑圧剤を追加しても血圧か下がらない場合に使います。ただ、最初は薬とプロポリスを併用し、数値が下がり始めたら薬を減らしてプロポリスだけにしていきます。プロポリスを続けて飲用していれば回復に向かい、ひどくはなりません。
プロポリスがその患者さんのからだを体内から調整してくれるからです。
 プロポリスは健康補助食品ですから、病気になってからあわてて飲むのではなく、病気の予防のために飲むことが大切です。
 発病したとしても、たとえば、ガンの告知を受けたら、すぐさま大量に飲むとか、手術日が決まったらその前から飲むといったように、早め早めにプロポリスを活用して成功した人たちが続出しています」

プロポリスを上手に利用するためには
「自然治癒力を忘れた医学は、私にいわせれば単なる「屍の医学」にすぎないように思われる。」
 臨床の名医といわれる人は、体験的にこの力の大切さを知っているようである」これは日本ホリスティック医学協会常任理事・大塚晃志郎著「人のからだはなぜ治る?」(ダイヤモンド社)の中の一文です。ここ数年、漢方薬など東洋医学をはじめ日本の伝承医学、そして民間薬や健康補助食品が見直されています。背景には医療ミスや医療体制の欠陥といった問題が露見し、西洋医学(主に薬物療法)に対する信頼感が薄れてきたことが第一にあげられます。
 また、ガンをはじめ生活習慣病や慢性病の多発によって、患者側も病気になったらすべて病院や医師にお任せするという、「お任せ医療」から脱却し、自分のからだは自分で守る時代であるという考え方が強まったこともそのひとつです。
 最近は、「本人の自然治癒力なくして、医学や医療は成り立たない」と考える医師も増えてきました。
 プロポリスもこうした時代の流れの中で、位置づけされつつあります。
 西洋医学で満たされないものを、プロポリスなどの健康補助食品、あるいは薬草を利用した民間療法に求める傾向は今後も強まっていくでしょう。
 
ここ数年、いわゆる代替医療に多くの医師が注目し、1998年11月には、日本代替医療学会(2000年5月に日本補完・代替医療学会と名称変更)ができ、注目されるようになりました。
 しかし、
代替医原やプロポリスヘの期待感がふくらんでいくとしても、たとえぱ、CT(コンピュータ断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像診断)など、すぐれた西洋医学、医療枝術の進歩、合理性といったものを無視することはできません。
 つまり、西洋医学への不満の代償として健康補助食品や民間薬療法に頼る考えでは、たとえプロポリスを代替医療の一環として取り入れたとしても、結局は「効く、効かない」のレベルで終わってしまうでしょう。
 自然治癒力を高めるのに役立つプロポリスヘの期待をどのように受け入れるかは、個人の健康と医療に対する考え方にかかっていると思います。
 そのために、まず自分自身の日常の生活習慣や食事などを見直し、健康について日ごろから注意することが大切です。自分なりの健康観をしっかりもち、そのうえで現代医療を受け入れながら、プロポリスを用いることではないでしょうか。


ガン予防14カ条 第 8回 日本癌コンべンション  西洋医学と東洋医学との違い ■ 東洋医学の病気のとらえ方